Ⅶ 暴力事件
重要事項 1 怪我をした利用者の応急措置及び病院への受診が最優先であり、保護者への連絡、関係機関との連携した迅速な対応をすること。 2 周囲にいた利用者を落ち着かせ、事実関係を早急に把握するとともに、個人面談等により心のケアを行うこと。 3 日常の行動からは予見しにくい暴力行為を防止するため、普段からの利用者との触れ合いを通じ信頼関係の樹立、職員間の情報交換、保護者との連携等により前兆をとらえることに取り組むこと。 |
1 被害利用者の安全確保
(1)当事者や周囲の利用者への対応等が必要となるので、複数の職員で対応すること。
(2)負傷した利用者に応急措置を行うとともに、直ちに他の職員に応援を求め救急車の手配等を依頼すること。
(3)周囲の利用者を安全な場所に移動させること。
2 加害利用者への対応
(1)複数の職員で別室に移動させ、落ち着かせること。
(2)加害利用者を落ち着かせるために談話等をする場合は、前から一人、もう一人は横に立って対応すること。その際は、加害利用者から50cm以上距離を取ること。
3 関係機関への連絡
管理者の迅速な指示のもと、分担して次の作業を行うこと。
(1)【消防】状況に応じて、救急車の要請を行うこと。救急車には職員が同乗し、状況説明をお来ぬこと。
(2)【警察】状況に応じて、警察に知らせること。
4 保護者への連絡
(1)被害利用者の保護者に、負傷の状況及び搬送先の病院名等を伝えること。
(2)加害利用者の保護者に、把握した事実を説明し、謝辞を含めた今後の対応について連絡すること。
5 周囲の利用者からの情報収集
利用者の動揺を鎮めながら事情を聞き取り、暴力行為にいたった経緯や暴力行為の状況について可能
な限り情報を収集し、より正確な事実関係を早急に把握する。
6 役割分担
(1)事件の概要について、すべての職員で情報共有、共通理解をすすめること。
(2)管理者は他の利用者、保護者、地域の方々、報道機関への対応、記録について役割分担や対応方針を確認し、組織的に対応すること。
7 他の利用者への指導
(1)利用者の動揺が予想される場合は、当該利用者の人権やプライバシーに配慮の上、事件についての説明を行い、憶測のより噂が広がらないよう努力すること。
(2)説明は、その内容について管理者の指導の下、全職員の共通理解が得られた上で実施すること。
8 保護者への対応
(1)必要であれば緊急保護者会を開催し、保護者への説明を行うこと。
(2)事件の概要や今後の事業所の対応方針等を説明し、理解を求める。
9 その他
チロルⅠ・Ⅱ責任者は事件のは発生状況や指導の経過等を時系列に従い正確に記録しておくこと。
未然防止のポイント
(1)利用者理解の充実
プログラム中やその他施設内での利用者の日常の行動や友人関係等を触れ合い、観察、面談等によ
って情報収集し、職員間で共有し、多面的な利用者理解に努めること。
(2)相談体制の充実
学校や家庭、事業所のことなどどの利用者も不安を抱えている。一人ひとりの利用者に職員は積極的に声かけを行い、不安等を早期に発見、気づけるように信頼関係を確立するなど相談体制の充実を図ること。また、自分のことや友達のことで心配なことはいつでも相談に乗ることを普段から利用者に伝えておくこと。
(3)関係機関との連携
福岡城西学園職員、相談支援員、他の放課後等デイサービス職員、市役所福祉課職員、児童相談所等と利用者理解に関する助言を得たり、情報を交換したりして、日頃から利用者支援の協力体制を確立しておくこと。
(4)保護者との連携
家庭での利用者の様子で気になることがあればすぐにチロルⅠ・Ⅱ責任者と相談できるように、連絡帳等も活用し、日頃から協力関係を築いておくこと。
(5)緊急対応の演習の実施
事業所内研修を通じて、緊急事態を想定した演習を実施することのより、緊急時の職員の対応力を高めること。
TEL:092-407-0456